『第2回 かみとんだ防災大作戦』の振り返り
災害は、ある日突然やってくるかもしれません。
だからこそ、日常の中で“備えるきっかけ”を持つことが大切——。
そんな思いから、先月『第2回かみとんだ防災大作戦』を開催しました。
会場は3カ所に分かれ、それぞれに特色のあるブースを用意。子どもから大人まで楽しみながら防災を学べるよう、工夫をこらして準備を進めてきました。
イベント当日の様子
小学校では、防災グッズの展示や新聞紙で作る食器のワークショップ、大声で助けを呼ぶ「大声コンテスト」など、五感を使って参加できる企画が並びました。また、スタンプラリーやダンボール工作など、親子で楽しめるブースも好評で、「子どもが夢中になっていた」という声もいただきました。
別会場の朝来コミュニティセンターでは、炊き出しのカレーをふるまったり、避難所運営を疑似体験できる防災ミッションゲームを実施。「1回目より2回目のほうが落ち着いて対処できた」という参加者の声に、継続の価値を感じました。
ふりかえりを通して見えてきた課題とヒント
イベント終了後、運営メンバーでふりかえりを行い、たくさんの気づきがありました。
「伝わる」工夫がまだまだ足りなかった
各ブースの担当者からは、「ポスターや掲示で、どんな目的で展示しているか伝えきれなかった」という反省点が挙がりました。防災の知識や道具は、ただ“見る”だけでは伝わらない部分が多くあります。「どんなときに役立つのか」「なぜ大切なのか」を明確に伝える工夫が、今後の課題です。
興味のあるブース・ないブースの差が明確に
来場者の関心が集まるブースと、そうでないブースが分かれたことも印象的でした。たとえば、非常食の展示ブースでは「その場で買えたらよかった」という来場者の声や、「非常食の試食があるとよかったのでは」というメンバーからの意見もありました。これは、体験やリアルさを求めている人が多いことの表れでもあります。
認知不足や導線の工夫も必要
もうひとつの会場であった「つなぎ間商店」が分かりづらかったという声もありました。今後は、日常的にこの場所で小さなイベントを開くなど、地域に浸透する方法も検討したいと思います。また、グラウンドのブースに誘導しきれなかったことも、全体の導線設計の課題として挙がりました。
「楽しい」から「学び」へ、防災の入口を広げていく
特に参加者から好評だったのは、防災ミッションゲーム。楽しみながら避難所運営を疑似体験できるこの企画は参加してもらえると必要性が伝わるものの、参加するkハードルが高く感じられてしまうというところが課題です。「最初の一歩を踏み出してもらうにはどうすればいいか?」は、今後のヒトボーイベントのポイントになりそうです。
さいごに
イベントのふりかえりを通して感じたのは、防災は「誰かのため」に学ぶことでもあるということです。自分自身の命を守るためだけでなく、大切な人の力になれるかもしれない——。そのための一歩を、楽しく・自然に踏み出せる場をこれからもつくっていきたいと思っています。
このイベントが、地域のつながりを深めるきっかけになったように、次回はさらに多くの方に届くように。今回の学びを生かしながら、次の開催に向けてまた一歩ずつ進んでいきます。そしてもしあなたが、防災をテーマに私たちと活動を共にしたいと思ってくださったなら、『かみとんだ防災プロジェクトオープンチャット』にてお待ちしております!(文:加藤綾)