防災の視点において、空き家は地震や豪雨による倒壊の危険性があり、避難経路をふさいでしまうなど、地域にとって大きな課題の一つとなっています。また、建物周辺に雑草が生い茂ることで、避難経路の悪化や、枯れ草による火災時の延焼リスクにつながる可能性もあります。
かみとんだ防災プロジェクトの拠点である「つなぎ間商店」も、もともとは空き家でした。しかし工務店の視点から、「この場所を自分たちで手入れしながら育てていこう」と考え、活動拠点として活用することを決めました。
昨年5月には、漆喰塗りや外壁塗装などの改修を実施しました。


今回は土間の隙間を埋める作業や、台所の食器棚をより使いやすくするための改修、敷地周辺の雑草除去など、大工仕事を中心とした活動を行いました
今回の活動には、わかやまFUNBASEを通じて当プロジェクトへ応募してくださった方にもご参加いただきました。作業の中では、実際に大工道具の使い方や木材の特徴について学ぶ機会にもなりました。



現場では、最初に揃えると便利な道具としてインパクトドライバーや押切(木材を切る工具)の紹介を行ったほか、木材のささくれを整えるためのサンダー掛け、経年劣化による隙間を防ぐための板の加工方法などについても説明を行いました。実際に加工した板を使用し、土間の隙間を埋めながら見栄えよく仕上げる作業も実施しました。
また、台所では食器棚の下に新たな棚を作成。地震発生時の転倒を防ぐため、家の柱へビス止めを行うなど、防災の視点も取り入れた改修となりました。


さらに、つなぎ間商店の庭では、草刈り機やカマを使用して雑草の除去を行いました。人のいない空き家は雑草が生えやすく、枯草もたまりやすくなります。こうした雑草や枯草は、火災発生時に延焼を招く原因となるほか、空き家の異変に気づきにくくなったり、排水溝を塞いで浸水の原因になったりするなど、さまざまな問題につながってしまいます。
「自宅を自分で手入れできる力」を身につけることは、防災の面でも大きな意味を持つと感じています。例えば、家具の固定や簡単な補修ができるだけでも、災害時のケガや倒壊リスクを減らすことにつながります。また、災害後に業者による対応がすぐに難しい状況でも、自分たちで応急的な修繕ができれば、安心して暮らし続ける力にもなります。
つなぎ間商店を拠点として整えつつ、地域の皆様との防災活動も育んでいけたらと思います。引き続き、私たちと共に活動してくださるメンバーを募集しております。LINEオープンチャット『かみとんだ防災プロジェクト』にて、あなたのご参加をお待ちしております!(取材・文 / 加藤 綾)


